2023年3月28日火曜日

No.110_ママチャリと開店2周年


時々意味不明な表題が登場するこの店主のつぶやきですが(笑)、今回もそんな表題『ママチャリと開店2周年』です。

因みに“ママチャリ”と聞いて皆さんはどんな自転車が思い浮かびますか?

僕はいわゆる“普通の自転車”を思い浮かべてしまいます。要は自転車競技に出る様な自転車、マウンテンバイクの様なちょっとおしゃれな...ではない、普通の自転車を。

ご来店頂くお客さまも自転車でお越しになる方はとても多いですし、店の前を通る数多の自転車を店内から眺めていて感じるのですが、今主流のママチャリ(ママの自転車)は、凄くかっこ良く乗り易そうですね〜。タイヤサイズが小さく、前後のストローク(距離)も長いタイプの自転車で、このスタイルは乗り降りもし易く、チャイルドシートもとても装着しやすい構造に成っています。位置的には自転車の前輪の上部分または、後輪の上部分に装着されたタイプも見かけます。(その両方も)

そして昨今のチャイルドシートは腰ベルト、ショルダーベルトも装備され安全性もバッチリ、更にはファスナー付きの透明フードに囲まれて、小さなお部屋の様です。これだと少々の風雨もへっちゃら、厳寒期もかなり快適だろうなって眺めています。妻が子供を乗せていた頃はハンドルに引っ掛ける脱着シートでしたから、あれと比べると隔世の進化です。

2年前の開店以来ご来店頂いている、子供連れのお母様がいらっしゃるんですが、開店当時はママが子供を抱っこしてシートに収めていましたが、そのうち子供自身がよじ登って座れる様になり、しばらくしてシートのフードが窮屈そうになってきたかなと眺めていたら、いつしか補助輪付きの自転車でママと一緒に来る様になり、そして今では補助輪も外れて、ママを先導してご来店してくれる様になりました。

3/25、お陰様で開店2周年を迎えることが出来ました。あっという間の2年とも言えますが、こんなエピソードが生まれるほど歳月も経たんだなぁなんて感慨深く思います。

因みにこのつぶやき『No.4_最初の常連さん』に登場した子供たちも今月小学校を卒業、来月からは中学生です。

こうしていろどりこーひーの3年目がスタートしました。これからも皆さまと一緒に楽しい思い出を作っていければと思います。引き続きどうぞよろしくお願いします。

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2023年3月21日火曜日

No.109_お客さまと作って行くいろどりこーひーの味作り


3/17は、お店の向かい、葛西中学校の卒業式でした。子どもたちにとっては新型コロナ禍と時期を共にした3年間で、きっと制約も多く大変だったと思うのですが、次なる新生活へ向け皆んな元気に羽ばたいて行く様子、そして活力が店の中から遠目に見ても伺えました。(^^

さて、今回のテーマは『お客さまと作って行く味作り』です。

いろどりこーひーでは、リピートして下さるお客さまから風味のことで色々お話を伺うことがあります。

『この間買った◯◯(コーヒー名)が美味しかったです。』、『◯◯より△△の方が自分の好みなのが分かりました。』、『◯◯ブレンド(季節のブレンド)に近いブレンドをまた期待しています。』等々、また、店舗では常に2種類の試飲コーヒーをご提供しているので、その時に感想を頂くこともあります。『こうやって2種類を続けて飲むと味が全然違うものですね〜』、『こっちの感じで更に濃い味わいはありますか?』等々、これら伺う感想や質問はお客さまそれぞれですが、その全てがいろどりこーひーの味作りや商品ラインナップ検討の原動力になります。

ここで言う“原動力”の意味合いなのですが...

いろどりこーひーで販売している豆は、店主としての僕自身が一番美味しいと感じる味のご提供(これは仕入れる生豆の選定から焙煎の仕方、ブレンドの配合他全てに通じます)に努めているのは当たり前として、それを更に進化・深化させて行くにはお客さまとの会話、そして頂く反応が不可欠です。因みにここで言うお客さまというのは、広く世の中のお客さまたちと言った漠然としたものではなく、いろどりこーひーを飲んでくださっているお客さま一人一人という意味です。ですから、お客さまとの会話は僕に色々な気付きや示唆を与えてくれますし、時に励みも与えて下さります。ネット購入頂いているお客さまから直接お話を伺うことはなかなか難しいですが、ご注文頂く内容そのものがお客さまの声と捉えることが出来ます。そしてそれに応えたい言う気持ちが、更なる魅力的な商品を作ろうという原動力になるのです。(因みにお店で僕から感想を伺うなんて野暮なことはしませんので、どうかご安心してご来店ください(^^;; )

例えば商品ラインナップひとつにしてもいろどりこーひーでは現在3種類のエチオピアの豆をご提供しておりますが、開店当初はモカ・ハマ1種類でした。するとこのモカ・ハマがとても多くの方からご好評頂けたので、モカ・ナチュラルを加え、次にこれがアリチャ・ナチュラルに切り替わり、先月はこれにグジ・ナチュラルを更に加わえたと言うような過程を経ています。これもやはりお客さまからの反応、反響を反映させる形で進化・深化して来た結果です。これはほんの一つの例ですが、同様な事象は深煎りコーヒーのジャンルやブレンド作り他多岐に亘ります。

お客さまにとって更なる魅力を感じて頂ける商品、ラインナップを目指して、いろどりこーひーの進化・深化はまだまだ続きます。これは僕にとって、お客さまと歩む楽しい旅のようなものです。p(^_^)q

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2023年3月14日火曜日

No.108_“ミモザの風”、そしてチョコレートと“プルミエ”


今回は二つのブレンド“ミモザの風”と“プルミエ”をご紹介させて頂きたいのですが、その前に今回の写真について...この写真は店の近く宇喜田(うきた)公園入り口に咲いているミモザです。ミモザの小さく可憐なふわふわした花は、ホント繊細で美しいです。また濁りのない鮮やかな黄色に目を奪われますが、葉の緑とのコントラストが絶妙!。そして咲く前の小さな粒々の蕾までが可愛らしい。春の訪れを真っ先に知らせてくれる、何か元気をもらえる大好きな花です。

ブレンド“ミモザの風”は[開店記念ブレンド]として発売させて頂いたものですが、今年もそんな時期になりましたので、再登場です^ ^。いろどりこーひーは、2021年3月25日に開店しましたが、ちょうどその時期、ミモザが満開だったこともあってその花のイメージと開店のワクワク、晴れ晴れした心持ちを重ねて作ったブレンドです。モカ・ハマをベースに『華やかな明るい香り 滑らかな口当たり』が特徴の華やか系ブレンドです。

そしてもう一つのブレンドは新登場の“プルミエ”です。前述の“ミモザの風”とは被らない風味にしようと深煎りしっかり系ブレンドを前提に検討開始しましたが、その過程で登場したイメージがチョコレートで言うと『スイートチョコレートのような!』というものです。

ここで話はちょいとチョコレートにソレますが...

チョコレートの原料となるカカオ豆はカカオの木になる実[カカオポッド]の種で、チョコレートを作るにはそれを発酵、乾燥、焙煎するところから始まります。そして焙煎されたカカオ豆を砕いたものが[カカオニブ]。カカオニブにはポリフェノールの他、カフェインも含んでいるんですね...そして産地(コートジボワール、ガーナ、エクアドル、インドネシア他)毎に品種、風味が違う(特色がある)と言うことですから、焙煎コーヒー豆作りの立場からも興味、共感を覚える世界です。

実は木の生息エリアも似ていて、コーヒーはコーヒベルトと呼ばれる赤道を中心とした南北緯25°以内のエリアで収穫されますが、カカオはそれより少しだけ狭い、南北緯20°以内のエリアで収穫されているようです。ただ気候条件は異なりコーヒーの木は高地の15℃〜25℃辺りの寒暖差が適していますが、カカオの木は低地で27℃前後の高温、多雨なエリアが適しているとのことです。

チョコレートの製法に話を戻すとこのカカオニブを潰してペースト状にしたものが[カカオマス]、同時にそこから取れる油分が[カカオバター]。これらを原料に色々なタイプのチョコレートが製造されて行くわけですが、乳成分、糖分を加えると[ミルクチョコレート]に。カカオマスを加えず、カカオバター、乳成分、糖分で作ると[ホワイトチョコレート]に。またカカオ◯◯%を謳う[ハイカカオチョコレート(ビターチョコレート)]は、逆に乳成分を加えず、カカオマス比率高め(これにより糖分比率低め)でビター感や苦味感が持ち味です。そして最後が[スイートチョコレート]と称される範疇。これは、ハイカカオチョコレート同様、乳成分は加えず、一方でカカオ比率を50%前後に抑える代わりに糖分比率を上げて、適度な甘さを備えながらカカオ感も楽しめるチョコレートです。

ここでようやくブレンド“プルミエ”に話が戻せますw。プルミエはそんなスイートチョコレートをイメージして、適度な苦味、ビター感が柔らかな甘さとバランスしながら感じられる...そんなブレンドとして仕上がりました。前述の“ミモザの風”とは好対照の風味を持っていますので、その日の気分や時間帯で飲み分け頂くのも楽しいかと思います。

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2023年3月7日火曜日

No.107_粉挽き 細かめのススメ


前回(No.106_店主のつぶやき)の後半で粉挽きの細かさ、粗さの加減でコーヒーの風味が変わること、そしていろどりこーひーの豆をご利用頂くときは細かめに挽くのがお勧めであることをご紹介させて頂きました。そして今回は粉挽きを細かめ又は粗めにすることで生じる違いの一般論とそれをいろどりこーひーのコーヒー豆に当てはめると...がテーマです。 

先ずは一般論ですが、コーヒーの濃さ(濃度)は細かめが濃いめ、粗めは薄めになります。これは容易にイメージ出来るかと思います。

次に風味ですが、細かめは濃く出る分、風味をしっかり味わえます。方や粗めは薄く出る分、スッキリと言ったところでしょうか(この表現は文字にすると少し曖昧ですが)。

そしてここからが意見の分かれるところ(微妙なところ)ですが、使用する豆が雑味を含んでいる場合です。雑味発生の原因は色々考えられますが、例えば素材起因(仕入れた生豆の品質起因)、焙煎起因(不十分な水分抜き、豆芯部焙煎不足、豆表面の焦げ等)、また保存期間に依る風味低下も有り得ます。

仮にこれら雑味が有る前提に立つと抽出により細かめはその雑味も出やすい、粗めは出辛いとなります。加えて注ぐ湯温を下げた方が抽出され辛いと言うこともあります。と言うことは、雑味抽出を抑えるためには、粉は粗めに挽いて注ぐ湯はぬる目がお勧めと言うことになりますが、これではコーヒー本来の美味しさ、風味も抑えられ、『美味しいコーヒーを飲みたい』と言うことからすると本末転倒です。そうなると今度はその丁度良い加減はどこか?と言うことになり、世の中、数多の抽出テクニック論が飛び交っているわけです。

しかし、いろどりこーひーが考えているアプローチは異なります。雑味の無いクリーンなコーヒー豆をご提供することにより、お客さまへは特別なテクニック(加減)は求めません。一方でより美味しく飲んで頂くため『粉の挽き方は細かめに!そして沸騰したての湯をゆっくり途切れず注ぎ続けて!』と、お勧めはシンプルです。(粉の部分を熱い状態に保ち、コーヒー成分を最大限に抽出するイメージです。)

沸騰したての湯をゆっくり注ぎ続けるだけですから、風味のブレも起きませんし、細かく挽く分、前述の通り濃いめに出ますので、その場合は豆量を少なく(節約)することも出来ます。イイことだらけです!^ ^

また、コーヒー成分を最大限に抽出する為の道具という意味では、ペーパーフィルターより金属フィルター、更には金属フィルターよりフレンチプレスをお勧めしますが、コーヒーメーカー使用でも『粉の挽き方は細かく!』の効果はすぐ体験出来ると思います。是非、お試しください。 

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