2022年1月18日火曜日

No.48_水のお話し


お店でのお客様との会話はコーヒーに関するものが殆どですが、水に関する質問も時々頂くことがあります。

『コーヒーを美味しく飲むために水に関して気を付けることはありますか?』、『コーヒーを淹れる水は軟水、硬水どちらが良いですか?』、『出来れば水道水ではなく購入した水が良いのでしょうか?』、そして先日は『ふるさと帰郷時も飲み慣れたいろどりこーひーの豆を持って行くんですが、そこで淹れたコーヒーはさらにぐっと美味しくなるんです!水の影響って大きいですね!』といったとても興味深いお話も伺いました。

先に総論を申し上げてから、少し各論をお話しさせて頂きますが、コーヒーを美味しく頂くには、

①    水の硬度は軟水が望ましいです。(水道水でOK)

②    水として飲んで『美味しい水』で淹れた方がコーヒーもより美味しく頂けます。

①については、クセがなく円やかな口当たりの軟水は、料理の世界でも和食の旨味を引き出したり(出汁を取ったり)、お米を炊くにも適しているとされています。方やミネラル成分が多い硬水はブロック肉をしっかり煮込む時など型崩れし辛く、アクを抜きながら柔らかく仕上げたり、そしてパスタを茹でる時はコシを出すのに、またパエリアでお米の食感を残すのに適しています。その特性からするとコーヒー成分を(日本茶も同様です)しっかり抽出するには軟水の方が適しています。一方、日本の水道水はヨーロッパと違い、軟水ですので、特段気にすることなく、水道水利用で構わないと思います。

②については、コーヒーを飲んだとき美味しいと感じる要素の一つにマウスフィール(口当たり)が有りますが、水として飲んで美味しいと感じる水は間違いなく良質なマウスフィールが備わっており、これで淹れたコーヒーも同様にその効果を発揮します。これが前述の『ふるさとの美味しい水で淹れたコーヒーが美味しい』ことと大きく関連しています。また、美味しい水という意味で水道水は、硬度的には全く問題ありませんが、消毒効果を保つため残留塩素があるので、これがカルキ臭としてニオイや味で気になることもあります。その場合は浄水器を通すとほぼ気にならなくなります。(因みにお店の試飲コーヒーに使用している水は水道水を浄水器を通してから使用しています。)

こうしてお客様と水に関するお話をしながら、『コーヒーを美味しく頂きたい!』との熱き思いを受け止め、それを自身のエネルギーに変えながら毎朝焙煎に勤しんでおります。

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。

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