2022年8月23日火曜日

No.79_焙煎中の姿(格好)...^ ^


『焙煎している姿を見たことないですねぇ?』と常連のお客様からお声掛け頂くことがあります。実は焙煎は店を開ける前の朝の時間帯で行っています。これは焙煎中は時間と温度を睨めっこしながらの調整が必要なため、開店中に作業、操作するのは無理という事情があります。そんなお応えをすると、先日は『そーなんですか!あれ(焙煎機)は飾りじゃなかったんですね!』とおっしゃるお客さまもいらっしゃったものですから(苦笑)、ここはひとつ焙煎中の姿(格好)と題して、少しご紹介させて頂こうかと思います。

状況という意味では、本日の写真のように焙煎機の脇にスタンドテーブルとハイチェアを配置した状態で作業、操作を進めます。(脇のシャッターは降ろしたままです。)テーブルの上には過去の焙煎記録表を置き、直近の同じ豆種の進行、調整結果をベースにその回の計画(作戦ですね)をたて、それに沿って焙煎を進めます。

僕自身の格好という意味では実はヘッドホンを付けています。このヘッドホン、オーバヘッド型(バンドを頭から被り、耳全体を覆うタイプ)で、ノイズキャンセル機能が付いています。この間、音楽は流さずノイズキャンセル機能だけを作動させます。このノイズキャンセル機能、とっても秀逸で感覚的には焙煎中の騒音が1/3位になります(静かになります)。焙煎していないときに装着すると車両走行の暗騒音はほぼ消えます。

これをする理由ですが、大きくは二つあります。一つは単純に騒音対策。焙煎中はドラムの回転音、そのドラムの回転によって豆が中でシャカシャカ舞う音、それに排気を促すサイクロンの回転音...結構な音の中での作業になります。

もう一つは集中力を高めるためです。前述しましたが、焙煎中はデジルタイマー(経過時間)とデジタル温度計(釜内温度)を比較、睨めっこしながら、その間の火力調整を続けていきます。その調整中は入って来るデータ(時間、温度)を把握、記録、解釈、評価しながら、対応を思考して即実行、その直後の反応を観察してまた、同様の繰り返しを持続します。これら瞬時の判断、対応をするため焙煎と関係の無い雑音、雑念は出来る限り排除して望むのにこのノイズキャンセル機能の付いたヘッドホンはとても有効、重宝しています。

もしかしたら焙煎に詳しい方、何かの本、ネットで調べたことのある方は、『あれ?ハゼ(爆ぜ)音はチェックしないの?』思われた方がいらっしゃるかもしれませんが、僕が使用しているProbatは造りが頑丈で釜周りは分厚い鉄に覆われていて(焙煎機重量は340kgあります)、且つ前述の騒音下ですので、そもそもハゼ音は聞こえないんです。ハゼ音を頼りにするより寧ろ確実な時間、温度制御により、豆のデベロップ(化学変化)コントロールを進めています。

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。

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