2022年10月25日火曜日

No.88_焙煎の1ロット目、2ロット目間にやっていること


焙煎中の話は今まで何度か触れたことがありますが、今回は焙煎を複数回する時、そのインタバルに行なっていることを少しご紹介させて頂こうかと思います。(ブレイクタイム!とはいかないんです...)

豆種が違うとそれぞれ別に焙煎しますので、朝の焙煎は複数回に及びます。凡そですが、1回の焙煎(釜に生豆を投入してから出すまで)は20数分掛かります。そして次の生豆投入までのインタバル(間隔)は20分弱あります。この間に行うことのご紹介です。

・先ずは次に投入(焙煎)する生豆を計量、準備します。これは毎回同じ量(再現性確保のため)を測ります。

・直前の焙煎が終了するとバーナーの火を消して種火状態に切り替えますので、釜内の温度は、徐々に下がり始めます。次の生豆を投入する時の釜内温度は予め定めた温度(再現性確保のため)がありますので、その温度に下がるまで、焙煎機に備えられたデジタル温度計を横目でチェックしながら、以下の作業をルーティンとして毎回行っています。

・次の生豆の計量が済んだら、先ほど終えた焙煎経過と結果の評価を行います。焙煎中は、温度上昇5℃刻みで経過時間を計測、記録し(当初10℃刻みでチェックしていましたが、再現性の精度を上げるため、今は5℃刻みでやっています。)、目標時間とのブレを把握、評価しながら微妙な火力調整を進めますが、その経過の全てを1枚の記録フォーマット(オリジナルです)に記録します。(この間の所作はNo.75No.59No.37No.11辺りにそれぞれ異なる切り口で触れていますので、もし宜しかったらご覧ください。)

焙煎中はその操作と起きていること、対処したことを記録するので精一杯ですので、焙煎1ロット終了後、次の生豆投入までのインタバルに評価を行うわけです。この評価というのは、次回その豆種を焙煎するときの方針(主に火力調整の推移)の微修正という意味です。この評価は自己採点さながら、赤ペンに持ち替えて、先ほどの評価表に加筆していきます。

・それが終わると次の焙煎の準備です。ここで重要なのはその焙煎方針確認です。(焙煎記録表にそれを記入してから豆投入のタイミングを待ちます。)

話は少し横道にそれますが、F1レースではストラテジー(Strategy・戦略)という言葉が良く使われます(実は僕はF1も好きで、DAZNで毎戦、予選、決勝をTV観戦しています。お気に入りドライバーはセルジオ・ペレスです^ ^)。似た言葉にタクティクス(Tactics・戦術)というのがありますが、再現性を持った焙煎の実現のためには、このストラテジーがすごく大切です。具体的には温度上昇10℃毎に設定する火力ストラテジーです。焙煎中はこれを更に5℃毎にチェックして、対処して行きます。(タクティクス駆使ですね。)

と言うわけで20分弱の焙煎インタバルも、あれやこれやとグルグル考えを巡らしながら、慌ただしい時間を過ごしています。

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。

   バックナンバーは、コチラ