2023年5月15日月曜日

No.117_味覚とは...


今回の写真は店に掲げているドライフラワーの三日月型リースです。なんと繊細で、可愛らしい!一瞬で気に入って購入、この度付け替えました。(╹◡╹)♡

さて、今回のテーマ『味覚とは』ですが...

コーヒーは飲むものですので、その元となるコーヒー豆は大きな括りでは『食品』であると言えます。そんな食品を製造、販売している身として味覚にはとても興味があります。

味覚とは資質なのか?味覚は磨けるのか?味覚を磨くにはどうしたら良いのか?...

それらに関わる本を読むことも多いのですが、今回はフレンチシェフの三國清三さんが著した本(『味覚を磨く』、『三國清三シェフの味覚の授業』、『15歳の寺子屋前進力』の中で味覚に関わるお話の部分を抜粋、ご紹介させていただきます。(以下斜体部分が抜粋です)

人間の舌はどうやって味覚を感じとっているのでしょうか?その役目を果たすのが、舌の表面にある“味蕾(みらい)”と言う器官です。その数は12歳頃に4万前後と最も多く、あとは年齢とともに減少し、20歳頃には約1万になってしまいます。(中略)

味覚は意識するよう心掛ければ、さまざまな味をキャッチ出来るようになります。例えば山菜採りをイメージしてください。最初、あたりは植物だらけでどこに山菜があるのかサッパリわからない。でも名人から『ほら、あそこにワラビがある!』と教えられ、『あっ、本当だ!』とワラビを認識したとたん、生い茂った一面の緑のあちこちにワラビが生えているのがちゃんと目に入るようになる。味覚を知ること。それを僕は『気付き』と呼んでいます。この『気付き』さえあれば、自然に味をチェックする習慣が付き、味覚を感知する能力が開発されていく。30歳でも40歳でも、あるいは80歳からでも意識さえすれば、程度の差はあっても味覚を鍛えることが出来るのです。(中略)

基本味の定義は、「いかなる味も甘み、塩味、酸味、苦味の4つの味の組み合わせによって出来ている」です。(近年はタンパク質を構成するグルタミン酸によって起こる感覚『旨味』(英語表記もUMAMI)を加え、基本味は5つとする説もあります。)では、辛味と渋味どうか?なぜ基本味に入らないのかと不思議に思う方も多いはず。しかし辛味は味蕾で感じるのではなく、口の中の粘膜にある「三叉神経」が受容する痛覚の刺激なのです。そして緑茶や赤ワインなどの渋みは、痛覚も刺激するし、味細胞(味蕾)でも受容すると言う不思議な存在で、味蕾で受容される場合は、苦味として感知されるのです。』

基本味は全て4つの味から構成されると言うのも興味深かったですし、ワラビに関わるエピソードもなるほど!と思いました。そして味覚は80歳を超えてさえ、意識すれば鍛えられるとの話もありましたので、『これは挑戦し続けなくちゃ』と思わせてくれました。そうそう三國さんの本は昨年発売された『三流シェフ』も読みましたが、これがまた素晴らしい!三國さんの生き方にはとにかく凄いなぁ!、素晴らしいなぁ!と感銘を受けます。

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。

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