2024年12月3日火曜日

No.198_モネ回顧展 “モネ、睡蓮のとき”


国立西洋美術館でモネ展(〜2025/2/11)を観てきました。

今回の展示は回顧展として“モネ、睡蓮のとき”とタイトルが付いています。モネは1840年に生まれ、1926年86歳で亡くなりましたが、1890年台に自宅を構えたジヴェルニーに“花の庭”、“水の庭”を整備していき、1900年前後からそこの睡蓮や太鼓橋の情景を描き始めたとのことで、どちらかというと晩年の作品を中心とした構成でした。

モネは僕の一番のお気に入りの画家です。ここ30年はモネ展と呼ばれるものは全て観てきました。そのきっかけは...No.126でも少し触れたので割愛しますが、今となってはこの分野(美術館巡り、絵画、芸術鑑賞)が趣味の一つになって本当に良かったなぁって思っています。

最初は何も分からず、美術館、展覧会と足を運んでいましたが、そのうち「なんか自分はモネが好きみたい...」と思うようになりました。好きになった理由は一言では説明出来ませんが、モネの絵は美しい!、素敵!は当たり前として、何か温かさ、穏やかさ、優しさそんな心地良さがどの作品からもじわーっと伝わってきます。そしてこちらまで穏やかで優しくなれる気さえします。きっとモネ自身の絵を描くことへの愛みたいなものが伝わってくるのかなぁって勝手に想像しています。(苦笑)

モネに代表される印象派の画家が多用した筆触(ひっしょく)分割ですが、その中でもモネは飛び抜けた達人です(と、僕は思っています)。絵の間近で観るあのタッチは、3m離れて観た時、そして5m離れて観た時と、全く違った表情を見せてくれます。なのでモネ展では最前列で観るために前の人に続いて順にスライドしていく見方(1m離れ)と、前列の人の後ろから観直す(3m離れ)のと、展示空間の真ん中くらいからボーッと全体の絵に目を配るように鑑賞(5〜8m離れ)するのとで、モネ展の鑑賞時間は他の美術展より長く掛かります...😅

話は全く変わりますが、お店に初めて訪れるお客さまに「私、コーヒー初心者なんですが...」とおっしゃる方がたまにいらっしゃいます。謙遜なさって、そうおっしゃっているのだとは思いますが、そんな時は「いやいや、どうかそんなことはおっしゃらずに、いろいろなものをお試し頂いて、お好み(お好みのコーヒー、お好みの飲み方、お好みのお店...)を見つけて頂くのがよろしいと思いますよ」と言ったお話をします。

スポーツや競技においては初心者→中級者→上級者といった世界はあるかもしれませんが、嗜好、好みの世界には、初心者→中級者→上級者といった世界は特になく、興味を持つ→それに多く触れるうちに(もしくはどっぷり浸かるうちに)「自分の好きなものに自分自身が気付き始める」みたいなことではないかな...と思っています。僕が知らず知らず、モネ好きに気付き始めたように...

 

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