2025年4月29日火曜日

No.219_チョッちゃん


チョッちゃん...いま、ちょっとしたマイブームになっています(笑)

“チョッちゃん”は、1987(昭和62)年に放送されたNHKの朝ドラですが、それが現在、NHK BSで再放送されていて、毎回録画して、2〜3回たまっては楽しく視聴しています

“チョッちゃん”は、黒柳 朝(ちょう)さんの『チョッちゃんが行くわよ』が原作で、黒柳 朝さんは、黒柳徹子さんのお母様です

元来(今も)朝ドラを見る習慣はないんですが、これを見るきっかけ(経緯)は、2年ほど前になりますが、黒柳徹子さんの“窓際のトットちゃん”を読んだことに遡ります...窓際のトットちゃんは、1981(昭和56)年に発売された言わずと知れた大ベストセラーですが(少し調べてみたところ...今や世界35カ国で翻訳され、全発行部数は2,500万部を超えているそうです)、お恥ずかしながらそれを図書館で借りて初めて読んだのが2年前なのです(・・;)

と言うのも、何度かここでもご紹介した通り、店が葛西小学校正門の向かいに位置し、午後になると店の前を元気な子どもたちが下校していく姿を毎日見るにつけ、自身の小学校時代って、ああだったな、こうだったなみたいなことが断片的に思い出され、「そうだ“窓際のトットちゃん”は確か黒柳徹子さんの小学校時代の話だったっけ...読んでみよう!」となった次第です

するととっても面白くて、今度は黒柳徹子さん自身に興味、共感が湧いて、“続 窓際のトットちゃん”も読み、”徹子の部屋”をこれまた毎回録画で見始めと...

これらの本の中には黒柳徹子さんの母、朝さんも度々登場するのですが、戦争中、夫(徹子さんの父)が出征し、抑留も含めて6年近く不在の中、青森へ疎開中も行商で生計を立て、3人の子供たちと共に力強く生き抜いた気骨さにもとっても惹かれました

そうなると今度は黒柳朝さんにも興味が湧き、 “ちょっちゃんが行くわよ”他、数々のエッセイをまたまた図書館で借りて読み始めたわけです

そんな最中に“チョッちゃん”再放送が始まったので、こんなことが起こるのか!と、驚きとワクワクと共に観始めたわけです

黒柳朝さんは北海道滝川市出身で高校時代は同岩見沢市の高等女学校で過ごしました

実は僕...3歳から高校卒業まで岩見沢市で過ごし、今も岩見沢市に実家があります。そして滝川市と言えば僕の母方の祖父が秋田から北海道に出てきて、食堂を営んでいたところで、僕の子供時代は叔父が店を継いでいましたので、毎年正月には祖父母の下、子供(叔父叔母8人兄弟)たち、孫(僕のいとこ)たち、数十人が集合、顔を合わせていたこれまた思い出の町です(その食堂は孫[僕のいとこ]に継がれ、今も老舗食堂として営業しています)

「だも、“チョッちゃん” 面白いに決まってるべさー」、「そだねー!」(いきなり北海道弁^^;)と言うわけで、ストーリーの面白さに加え、北海道弁の数々、懐かしいイントネーション連発でクスッと笑ったり、ニヤリ、ニンマリと観ているわけです

視聴中は「故郷、そして故郷の思い出があると言うのはいいもんだなぁ〜」と、改めてそんな思いに浸れる素敵な時間を過ごしています^^

と言うわけで今回はコーヒーとは全く関係の無い戯け話でした(苦笑)

 

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2025年4月22日火曜日

No.218_コーヒーにおいて甘さが融合する世界


前回の店主のつぶやきで『No.217_コーヒーの余韻の魅力』を投稿したところ、ご来店頂いた複数のお客様からお声掛けを頂きました。「読みましたよ、「とっても興味深かったです」、「そうそう!そして、なるほどねーと思いました」、一方で「“酸が甘さに包まれた状態”って書いてあったけど、甘さってピンとこないですねぇ」と言ったお話も頂きました。そこで今回のテーマは、『コーヒーにおいて甘さが融合する世界』としてみました

僕の思いを先に言ってしまうと...

①焙煎による甘さが備わることで、コーヒー生豆が持つ産地固有の酸(テロワール)が最高の美味しさに高められる

②焙煎による甘さが備わることで、コーヒーに丸み、深み、優しさをもたらす

③焙煎による甘さが備わることで、コーヒーの余韻に滑らかさが生まれ、心地よさが尾を引く様に長く続く。そして心まで和む

甘さ生成のメカニズムは実は複雑で、「この物質にこの様な作用を与えると甘さが生成されます」と言った単純なものではありません。カラメル化、メイラード反応、ディープフライフレーバー化等の化学変化が複雑に絡み合い、作り出されます。(過去の店主のつぶやき『No.197_ショ糖と砂糖、そしてカラメル化』で触れましたので、その詳述は割愛し、前述の①〜③に少し補足します

①について。先ずコーヒー生豆は産地ごとに、もっと言うと生育環境ごとに異なるキャラクターの、且つ異なるボリュームの酸を保持しています。(『No.205_“酸”と“酸味”、そして酸のキャラとボリューム』に詳述)

その酸が個性:大、量:大(例えばエチオピアのゲデブ・ナチュラル)だと、その酸を甘みが後押しするような役割を果たし、たとえば白桃のようなジュワッと広がる甘みを思い起こすような“果実本来の甘さ”や、“豆が持つ透明な甘み”が存分に楽しめるコーヒーに仕上がります

一方、個性、量共控えめな酸(例えばブラジル)だと、甘さが絡むことで落ち着いた優しい味わいになります。その分、飽きが来ず、日常使いにはとても重宝します

②について。仮に甘さが備わっていないと、そのコーヒーは薄っぺらで、単調で、バサついた印象の風味となり、とても次の一杯が進むコーヒーとはならないでしょう

そして③が前回『No.217_コーヒーの余韻の魅力』に通ずる内容です

いわば焙煎は、『“酸の明るさ”と“甘さの余韻”の黄金バランスを手繰り寄せる作業』と言えるかもしれません。僕はこのバランスを見つけた瞬間、「あっ!来た!」と心が震えるんです!^^;

 

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2025年4月15日火曜日

No.217_コーヒーの余韻の魅力


皆さまは“コーヒーの余韻”と聞いてどんなこと(状況)が思い浮かびますか?

朝の静けさの中でホッと一息ついたあの時間、あるいは、午後に気分をリセットするように飲んだ一杯の記憶...コーヒーは、飲んだあとこそ、私たちの心に残ります

僕はコーヒーの余韻は、先ずは「心地良いもの!」、そして「かなり長く続くもの!」と思っています

その「かなり長く」ですが、数分と言ったものではなくて、例えば朝、自宅でコーヒーを飲んで、通勤が小一時間だったとしたら、電車に乗っている間中...みたいな感じです

味を感じる仕組みは、実はとっても複雑です。でも簡単に言うと、“舌で味わう”だけじゃなく、“香りを鼻で感じる”ことで、初めて『美味しい!』が完成するんです。そしてコーヒーの場合は特に、飲んだあとの鼻に抜ける香り、そして口の中に残る感覚が、心地よい余韻につながっていくんですね。

コーヒーの評価において(もしくは食全般に言えることかもしれませんが)余韻はとても重要な要素だと思っています。と言うのも余韻は“コーヒー”に対する満足度を高めたり、印象を強化する上でとても重要な役割を担っていると感じるからです。因みにここで“コーヒー”と申し上げたのは、物質としてのコーヒーではなく、「コーヒーを飲む習慣」、もっと言うと「コーヒーのある暮らし」と言った意味合いです

僕は日常のコーヒー豆作り(焙煎)において、この「心地良い余韻をもたらすコーヒーをご提供したい」と言うのが、基本的な命題になっています

その大前提として先ずは「ネガティブな風味がない」と言うことです。それは生豆起因であったり焙煎起因でも発生するのですが、過去のつぶやき(No.111No.132等)でも何度か取り上げたのでここでの詳述は割愛します

前述の「ネガティブな風味がない」に続くのが、「魅力的な風味を持っている」です

ではその魅力的な風味というのは何だ?となるのですが、これは「産地ごとに異なるコーヒー生豆固有の酸が焙煎を通して甘さに包まれた状態」、「酸と甘さの調和」とでも言いましょうか...

ただ、この真の意味合いは言葉ではなかなかお伝えし辛いとも思っています

「酸」と聞くだけで嫌っ!と反応される方もいらっしゃるかとは思うのですが、質の良い酸は、フレッシュさや、フルーティさ、フローラル感、明るさ、華やかさ、クリアーさ、心地よさをもたらしてくれる無くてはならないものです(つぶやきNo.205に詳述)

それを甘さで包む、甘さでバランスさせるのは、正に焙煎人の仕事(役割)です

もちろん素材有っての焙煎ですが、焙煎による化学変化を適正に行うとそれらの酸を甘さで包むことが出来るのです。この甘さが融合することで、コーヒーは優しさ、丸み、深みを備えることになります

感動的な味、心地良い風味は深く心に刻まれます。それが次の一口を進め、そして翌日も「今日も一杯!」となるのだと思います

今日の一杯のコーヒーも、皆さまの心に静かな余韻を残してくれますように...それが僕の、そしていろどりこーひーの、何よりの願いです

 

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2025年4月8日火曜日

No.216_カフェ・アザレア🌺のご紹介


今回は季節のブレンド春Ver. “カフェ・アザレア”のご紹介です

桜の季節も終盤を迎え、これから街路樹はツツジ(洋名:アザレア🌺)に彩られる季節となりました。濃いピンク、淡いピンク、そして白い花が穏やかで心地良い春を運んできてくれます

桜は圧倒的に美しく、晴れ晴れ、惚れ惚れ、うっとりしますが、街路樹のツツジ(アザレア)には慎ましやかな美しさを感じます

桜の季節はまだまだ肌寒さを感じる日も多いですが、ツツジ(アザレア)が咲き出すといよいよポカポカ穏やかな気候になり、外に出ると「今日はいい陽気だな〜」と思わず呟きたくなります(笑)。そしてアザレアの花言葉には、「満たされた心」、「充足」の意味もあるそうです。そんな花の慎ましやかさ、それが咲くときの穏やかな気候をブレンドイメージとしました

 丸みを感じるソフトな飲み口、長く漂う柔らかな余韻

いろどりこーひーでは、風味の傾向で袋の色を使い分けていますが、カフェ・アザレアは、白い袋、まろやか系です

とっても過ごし良い気候になってきたこの季節、「今日はいい陽気だな〜」そんな雰囲気とともに、カフェ・アザレアの優しい風味をどうぞお楽しみください!

 

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2025年4月1日火曜日

No.215_コーヒーに感じるフルーティさ


今回のテーマは“コーヒーに感じるフルーティさ”です

コーヒー豆はコーヒーノキになるサクランボ🍒のような果実の種子です。種子ゆえ少なからずやの酸を持っているのですが、この酸のキャラクター(質)とボリューム(量)がコーヒーの風味形成に大きく寄与しています。そしてこのキャラクターとボリュームは焙煎を経て、抽出された飲み物としてのコーヒーにも引き継がれます

そう言う意味ではコーヒーは正に自然の恵み!フルーツだ!とも言えます。それ故、コーヒーにフルーティさを感じると言うのももっともな話で、単に風味を表現するための比喩ではないと言うのも納得です

先ほど『酸のキャラクター×ボリューム≒風味』と述べましたが、そのキャラクターを感じ取る(見つける)と言うのもコーヒーを飲む楽しみの一つです。実際、いろどりこーひーでもそれぞれのコーヒーの風味をお伝えするのにフルーツを引き合いに出すことが多いです。単にフルーティ!と言っても何のフルーツか?ということですね

例えばゲデブ・ナチュラルは、アプリコット、ピーチを思わせるストーン フルーツ感、モカ・ハマはベルガモット感、ケニアはブラッドオレンジ感、グァテマラタンザニアはベリー感、エルサルバドルはザクロ感、ブラジル ハニーは王林感等々...

そう言われてもピンとこない...と感じる方ももちろんいらっると思います。とは言え、味覚は探っていくことで磨かれるものなので、是非是非お試し頂きたいです

だいぶん前の”つぶやきNo.117_味覚とは”で引用させて頂いた三國清三シェフの言葉を以下、再掲させて頂きます

『味覚は意識するよう心掛ければ、さまざまな味をキャッチ出来るようになります。例えば山菜採りをイメージしてください。最初、あたりは植物だらけでどこに山菜があるのかサッパリわからない。でも名人から『ほら、あそこにワラビがある!』と教えられ、『あっ、本当だ!』とワラビを認識したとたん、生い茂った一面の緑のあちこちにワラビが生えているのがちゃんと目に入るようになる。味覚を知ること。それを僕は『気付き』と呼んでいます。この『気付き』さえあれば、自然に味をチェックする習慣が付き、味覚を感知する能力が開発されていく。30歳でも40歳でも、あるいは80歳からでも意識さえすれば、程度の差はあっても味覚を鍛えることが出来るのです。(後略)』

ぼく自身、『味覚を磨く』と言うことは今も、そしてこれからも大切に捉えています

例えば...りんごの王林、サンフジ、ジョナゴールドを買ってきて同時に食べて比べて、そこにある酸のキャラクターとボリュームを前述のワラビ探しのように探ってみる...みたいな

これはみかんやイチゴでもちょくちょくやっています。そして色々な飲み物、食材でも...『味覚探りの味覚磨き』の広がりが実感出来ると、人生の楽しみも広がる!ちょっと大袈裟かもしれませんが...実は、真面目にそう思っています^ ^

 

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