今回、いろどりこーひーで初めてお目見えする“パカマラ ナチュラル”をご紹介します
“パカマラ”というのは、コーヒー豆の品種名です。そして“ナチュラル”というのは、精製方法の名です。因みにナチュラル精製とは、果肉をつけたまま乾燥させる方法で、豆にフルーツのような甘味や香りがしっかり移るのが特徴です
このパカマラ ナチュラルは、グァテマラのエル・ミラドール農園で生産されました。このエル・ミラドール農園は、グァテマラの首都グァテマラシティからもほど近い、アカテナンゴ地域にあります。そこはアカテナンゴ山(標高3,976m)の麓に位置し、標高は1,500〜1,600m。昼夜の寒暖差がチェリーの成熟をゆっくり促し、糖度やフレーバーが濃縮された高品質のコーヒー豆を生産しています
因みにいろどりこーひーでは既にグァテマラの豆を扱っていますが、こちらはメキシコ国境に近いウエウエテナンゴ地域で生産されたウォッシュド精製の豆です
今回、豆の名を“パカマラ ナチュラル”とし、敢えてグァテマラの国名や農園名を前面に出さなかった理由ですが、その風味の特徴がグァテマラらしさ以上に、“パカマラらしさ(しかもナチュラル精製らしさ)”が強く感じられたためです
その“パカマラらしさ”を一言で表現すると、『やわらかな質感のフルーティさ』です
ここで少々専門的な話になりますが、パカマラ種について補足したいと思います
コーヒーの栽培品種のルーツはティピカ種に始まります。その突然変異種にブルボン種、マラゴジッペ種があり、ブルボン種からは更にパーカス種という突然変異種が生まれました。パカマラ種(Pacamara)は、パーカス種(Pacas)とマラゴジッペ種(Maragogipe)をエルサルバドルで1958年に人工交配によって開発した品種で、この両者の頭文字(PacaとMara)を取って、パカマラと名付けられました(世界のコーヒーには更に多くの突然変異種や人工交配種があります)
マラゴジッペ種の特徴は何といってもその豆の粒の大きさです。エレファント・ビーンズと呼ばれるほどで、フルーティな風味が魅力です。一方、樹高が高く生産性が低い、病気に弱いなどの弱点もあります。そこで風味もよく樹高が低く、病気や干ばつにも強いパーカス種と交配させることで、風味の魅力と栽培のしやすさを両立させたのがパカマラ種です
今回の写真はパカマラ ナチュラルと、比較のため、グァテマラ/ウエウエテナンゴを上下に対比させた写真を掲載しました。パカマラの豆がいかに大きいかがお分かりいただけると思います
さて、今回お目見えするいろどりこーひーの“パカマラ ナチュラル”の風味ですが、
『ピーチ、りんご、ブドウの風味がミックスされたような、やわらかなフルーティさ』が特徴です
僕自身も一口飲んで思わず「あ〜、美味しい!」と、幸せな気分になった美味しさです^ ^
生豆インポーターの方から提示されたサンプルをカッピング(試飲)した時、「これはぜひ、いろどりこーひーのお客さまにお届けしたい!」と仕入れを即決しました。その“やわらかで雑味のない果実感”が、いろどりこーひーの目指す“クリーンな味わい”と見事に重なったからです
さらに今回、このパカマラ ナチュラルの風味を引き立てるブレンドとして、グァテマラ・ウエウエテナンゴと配合した“パカマラ ブレンド”も同時にお届けいたします。
こちらはパカマラの果実感をやわらかく感じられる、マイルドで華やかなブレンドです。ストレートのパカマラ ナチュラルで際立つ果実感を味わったあとに、このブレンドを口にすると、また異なる“やさしい余韻”を楽しんでいただけると思います
どうぞ、合わせてお楽しみください
いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな暮らしに“彩り”をお届けします
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P.S.
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