2025年6月3日火曜日

No.224_アラビカ種とカネフォラ種(ロブスタ種)


今回はコーヒー豆の品種の話ですが、先ず最初にお断りすると、「お客さまにおかれましては、どうか品種のことなど気になさらず、ただただ、お気に入りのコーヒーをお楽しみくださいませ」...と言うわけで、今回の話題は、「そんなことがあるのね」程度にサラッと読み流して頂けると幸いです^^

世に流通しているコーヒー豆の品種はアラビカ種(約6割)とカネフォラ種[通称ロブスタ種(※ロブスタ種はカネフォラ種の主要な変種)](約4割)に大別されます。(他にリベリカ種と言うのもありますが、ほぼお目に掛からないのでここでは割愛します)

以下にその特徴を列記してみます(🔴がアラビカ種、🔵がカネフォラ種[通称ロブスタ種])

・起源:🔴エチオピア、🔵コンゴ

 →それにしても最初に「この実の種を焼いてみよう、そして粉に砕いて、湯をかけて、真っ黒な液体(コーヒー)を飲んでみよう!」と試みた人たちには感服致します^^

・適した標高:🔴昼、高温になり過ぎないように、且つ昼夜の寒暖差確保のためにも高地(800m〜2,000m)、🔵低地(0〜800m)

・適した気温:🔴暑からず寒からず(年間平均15℃〜25℃)、🔵暖かい〜暑い可(年間平均25℃〜30℃)

・適した降水量:🔴少な過ぎず多過ぎず(年間1,200〜2,000mm)、且つ雨季乾季があることが望ましい、🔵多雨(年間2,000mm以上)

・適した土壌:🔴排水性が良く、且つ肥沃な火山性土壌、🔵土壌適応力が高い(幅広く可)

・適した日射:🔴直射に弱く山岳だと東斜面が最適、シェードツリー(日陰を作るための木)を添え植えすることも、🔵直射可

・風味特徴:🔴フルーティな酸、甘さ、香り、口当たりも優れている、🔵酸味ほぼ無し、苦味強く土っぽさ、ウッディ、口当たり重い

・耐病性:🔴弱い、🔵強い

・価格相場を決める取引所:🔴ニューヨーク商品取引所、🔵ロンドン商品取引所

総論としては🔴アラビカ種は風味特性に優れるが耐候性他、デリケートで育成が大変、方や🔵カネフォラ種(ロブスタ種)は、環境適応力が高く育てやすいが、如何せん風味特性が劣り、主にインスタントコーヒー、缶コーヒーの材料として使用される

因みにいろどりこーひーで扱っている豆は全てアラビカ種です

コーヒー栽培においても近年の地球温暖化の影響を切実に受けているようで、旱魃や暑過ぎの為、不作や作付けの減少(転作、離農等)を招いているようです。そしてそれがコーヒー豆価格高騰の一因にもなっているようです

その対策のため、産地では耐候性を高める品種改良にも取り組んでいるようですが、耐候性が高い品種との交配は風味の点でやはり在来種には及ばなかったり、また、その効果が収穫で確認出来るのも試行から3〜5年も要する等、一朝一夕に打開していくことはなかなか困難なようです

そんな状況下でも今のところ、いろどりこーひーでは何とか上質の生豆を仕入れることが出来ていますので、産地の方にも、インポーターの方にも敬意をもって心より感謝致します。そしてそのような大切な生豆ですので、丁寧に焙煎して、お客さまにお届けしたいと思っています

今日も一杯のコーヒーに感謝を込めて!

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな暮らしに“彩り”をお届けします

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