2025年10月28日火曜日

No.245_“まちたんけん” 参加の子どもたちからの贈り物


前回No.244のつぶやきで、葛西小学校2年生の子どもたちが“まちたんけん” 授業の一環で、いろどりこーひーを訪れてくれたことを書きましたが、その子どもたちから感想とお礼のメッセージを頂きました

まちたんけん当日引率されていた先生が、この冊子を持ってきてくださったのですが、その後の子どもたちの反応、反響もいろいろお話ししてくださいました

「とにかく豆潰しが楽しかったようです。焼く前の豆は踏んでも潰れず、焼いた後の豆は粉々に潰れたのが、印象深かったようです。あと、コーヒー豆を挽いた匂いもすごく印象的だったようで、みんなコーヒーの匂いが好きになった!と言ってました」と、お話し頂きました

今回の写真はそのメッセージ集の表紙を掲載させて頂きました。みんなで豆潰しをしている光景を描いてくれたようで、なんとも微笑ましく、僕も思わずほっこりしました。ありがとうございます

せっかくですので11人の子どもたちからのメッセージを以下、そのまま転記させて頂きます

『いろどりこーひーさんのコーヒーまめが、がい国からきたのをコーヒーにしているのをきいて、めちゃびっくりしました。「コーヒーのまめをあげます!」っていわれたときうれしかったです』

『はじめてしったことなどおしえてくれてありがとうございました。たのしかったです。コーヒーのおみせをはじめたりゆうは、みんなをしあわせにしたいからというりゆうで、すてきだとおもいます』

『コーヒーのしゅるいをおしえてくれてありがとうございました。人気のあるコーヒーをおしえてくれてありがとうございました。またいきたいです』

『いろどりコーヒーのまめをくれてありがとう。いろどりコーヒーでいろんなまめのにおいとかをかがせてくれてありがとう』

『コーヒーのおみせをはじめたりゆうはみんなをしあわせにしたいからだとわかりました。コーヒーのつくりかたがわかりました』

『わたしはいろどりコーヒーの名前だったり、コーヒーまめのつくりかただったり、くふうしていることがわかりました。すごいとおもいました』

『コーヒーのたねをやいたら480グラムで、まだやいていないコーヒーのたねは600グラムだから、やいたらおもさがかわるんだなとびっくりしました。こんどもたねをはかってみたいです』

『ぼくがおもったことは、においがよくなったり、かるくなったり、いろんなことをしりました』

『いろんなきかいやコーヒーのことをおしえてくれてありがとうございました。こんどまたきます』

『休みだったのにおじゃましてごめんなさい。コーヒーもくれてありがとうございました。またお母さんやかぞくや友だちときたときに手をふったりします。いろいろ教えてくれてありがとうございました。また行きます』

『さいごにたねをくれてどうもありがとうございました。わざわざ10:00からあけてくれてありがとうございました。コーヒーのたねをもらえてうれしかったです。せつめいをしてくれてありがとうございました』

最後のふたりの子どものコメントに「休みに...」、「10:00から...」のコメントがありましたが、実はまちたんけんは、定休日の火曜日の10:00から開催しました。当日、引率の先生が子どもたちに「今日は本当はお休みのところ、わざわざみんなのために開けてくれたんだよ〜」とお話しされたので、恐縮しちゃったのかもしれません。ちなみに開催日は予め複数の候補日を打診頂いた上で、僕自身の意向としてお客さまのご来店を気にせず、ゆっくり、しっかり対応したいとの思いで定休日の10:00枠を希望したので、子どもたちには「なんも、なんも!そんなこと気にしないでね〜」と伝えたいです^^;

豆のプレゼントへのお礼も多かったですが、当日、子どもたちにはなかなか目にする機会も無い生豆と焙煎豆を1個ずつパウチ袋に入れてプレゼントしました

それと「コーヒー豆のお店を始めたのはみんなを幸せにしたいから」のくだりをふたりの子どもが記憶に留めて、メッセージに書いてくれたのはとっても嬉しかったです

今回の体験の何か一片でも子どもたちの記憶に残ってくれたら、僕にとってこれほど嬉しいことはありません

そして僕の方こそお礼を申し上げたいです

いろどりこーひーに来てくれてありがとうございました!来年もまた、ちいさな探検隊のみんなをお迎えできたら嬉しいです!

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな暮らしに“彩り”をお届けします

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2025年10月21日火曜日

No.244_葛西小学校2年生の“まちたんけん” 訪問


この時期になると、いろどりこーひーに小さな訪問者たちがやってきます

今年も店のお向かい、葛西小学校2年生の子どもたち11人が“まちたんけん” 授業の一環で、いろどりこーひーを訪れてくれました(みんなクリップボードを首から下げ、一同に「こんにちはー!」と元気いっぱいの登場でした)

2021年の開店初年度から毎年訪れてくれていますので、今年で5回目となりました

今年も例年通り、前半は店からの説明、後半は子どもたちからの質問という流れで進めました

店からの説明では、いろどりこーひーを始めた動機、店名に込めた思い、コーヒー豆ができるまで(開花、収穫、乾燥、脱殻、輸送、焙煎の流れ)を伝えました。また、体験では同じサイズの容器に入れた生豆と焙煎豆を実際に見たり、手に持ったり、匂いを嗅いでもらったりしました

焙煎豆は10gほど目の前で粉に挽いて、香りを嗅いでもらいましたが、一斉に「いい匂い〜!」と声が上がりました。一方、焙煎機脇に置いてある麻袋から生豆をボールですくって匂いを嗅いでもらった時は、「うわっ!」、「臭いっ!」と渋い表情になるのが、可愛らしかったです(期待通りの反応にクスっです)

また、豆投入はしませんでしたが、焙煎機を動かして、焙煎プロセスも間近に見てもらいました

質問コーナーでは、「どうしてコーヒー豆屋さんを始めたんですか?」、「店は何時から何時までやってるんですか?」、「一番甘い味のコーヒー豆はどれですか?」、「お休みはいつですか?」といった質問のほか「コーヒー豆はどこで取れるんですか?」の質問には、店に掲げてある世界地図を指さしながら、アフリカのエチオピア、ケニア、タンザニア、南米のブラジル、中米のグァテマラ、エルサルバドル、アジアのインドネシア辺りを説明させてもらいました

そして最後はこれまた恒例になった(笑)、“コーヒー豆つぶし”をやりました。店の床(コンクリート土間)に生豆と焙煎豆をばら撒いて、みんなで踏んでつぶしてもらうのですが、これが結構、盛り上がります(笑)。一通り終了すると、生豆はそのままの形を残し、焙煎豆は粉々に!子どもたちも焙煎すると豆は脆くなるという変化が体感出来たようです

こうして地域の子どもたちが今回の体験を通してコーヒーのいろいろな面や“ものづくり”に触れてくれることは、僕にとって何よりうれしいことです

前述の通り、これで5回目の開催となりましたので、第1回開催に参加してくれた子どもたちは今や6年生となりました。子どもたちは店の前を下校していくので、店内から子どもたちの成長をずっと見届けてきました。あの時の可愛らしい2年生がこんなに大きくなって!と、どの子の成長にもホント、目を見張ります

それは身長の成長だけでなく、雰囲気が大人っぽくなっていくというか、頼もしくなっていくというか...とにかく、すごいなあ、素晴らしいなあって眺めています

今回訪問してくれた子どもたちも、これからさらにたくましく成長していくことでしょう!店の中からそっと見守っていますね^^

 

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2025年10月14日火曜日

No.243_LOVE&PEACE


大阪万博が6ヶ月の会期を終え、閉幕しました

開幕当初から否定的な報道や懐疑的な意見も多かった万博ですが、僕としては、これを誘致した人たち、運営した人たち、参加した皆さんの熱意と行動力に心より敬意を表します

僕自身も盆時期、いろどりこーひー店休日を利用して、万博に2日間通いました。実際に入館できたパビリオンは限られましたが、会場を散策して、先ずは大屋根リングの圧倒的な迫力と存在感も体感できましたし、パビリオン以外にもCOMMONS(コモンズ館、共同展示館)、全6棟、90カ国以上のブースを巡って、それぞれの趣向を凝らした展示を楽しみました。コーヒー産地の国名を見つけるたびに「おっ!」となる自分が可笑しかったです(笑)。それ以上に印象的だったのは、どの国の方々もおもてなしの心で自国を案内してくれたことでした。そしてそこでの交流がなんとも素敵な体験となりました。(あるブースでは自国の楽器を演奏していて、一緒にリズムにのったり...)

“未来社会”をテーマにした万博でしたが、僕としては異国の多くの文化にふれたり、体験、体感出来ただけでも万博会場に足を運んだ甲斐があったと感じています。世界各地で紛争が絶えず、心痛むニュースが多い毎日ですが、万博会場にあったものはまさにLOVE & PEACE(愛と平和)でした

万博のあとも日程に余裕がありましたので、同時期に大阪で開催されていた“木梨憲武展”にも足を運びました

木梨憲武さんの作品は、どれも明るく、優しく、そしてユーモアに満ちています。どの作品にも共通して感じるのは、やはり LOVE & PEACE 。他にも、楽しさ・笑顔・温もり――そんな言葉が自然と浮かんできます

木梨憲武展の全国巡回はこれで3回目になりますが、過去2度も鑑賞しています。毎回心が温められ、自身も優しくなれる...会場を出るときにはいつもそんな穏やかな気持ちに包まれます

今回の写真は店のレジ周りの風景ですが、木梨憲武展のグッズコーナーで購入してきたお気に入りのポストカードや絵のレプリカが置かれています。明るい色と優しいタッチが空間をぱっと華やかにしてくれて、とても気に入っています^^

この店主のつぶやきの締めくくりはいつも「お客さまの暮らしに“彩り”をお届けします」と結んでいますが、実は広義には「LOVE&PEACEをお届けしたい」という思いが込められています。まさに木梨憲武さんの創り出す世界です。「コーヒーでLOVE&PEACE?」そう思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は至って本気です

万博の会場で感じた“多様な文化が共にある喜び”と、木梨憲武さんの作品から溢れる“人を思う優しさ”。僕の中ではどちらも同じ“LOVE&PEACE”の形です

“木梨憲武展”は大阪を皮切りに全国十数都市を巡り、2027年9月には東京にも来る予定です

そのときは、是非もう一度、あのあたたかな世界に触れに行こうと思っています

 

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2025年10月7日火曜日

No.242_とっても微妙な煎り止め


焙煎は生豆投入から20数分で終了しますが、窯から豆を取り出す瞬間を“煎り止め”といいます。また、その時の窯内温度を“ロースティングポイント(煎り止め温度)”といったりします

このロースティングポイントは豆種それぞれに1℃単位で定めています。というのもたった1℃変えるだけで風味に微妙な変化が生まれるからです。パッと明るさが増したり(逆にトーンが落ちたり)、ぐっと甘さに包まれる感じがでたり、マウスフィール(口当たり)が滑らかになったり(またその逆も)。それはまるで、写真撮影の露出を一段階変えるような繊細さです

豆が窯から出される瞬間、その温度は200℃を超えています。それを次に冷却器と呼ばれる丸いタライ状の装置に移し、攪拌しながら冷やします。冷却器底には直径4mmほどのパンチング状の穴が全面に開いており、その下部に接続された吸気ダクトから空気を吸い込むことで冷却します。つぶやきNo.167でその仕組みを写真付きでご紹介していますが、ざっくりいうと「冷風ドライヤーで風を当てて冷ます」ようなイメージでしょうか...

前述のロースティングポイント1℃の違いによる風味を再現し、検証できるのもこの精度の高い冷却システムあってのことです。つまり毎回同じ重量の豆を、同じ冷却器で、同じ風量、同じ回転速度で攪拌しながら冷ます。その“同条件”が味の安定を支えてくれています

ところで、この説明を聞いて、「ん?ちょっと待ってよ?」と、疑問を抱かれた方はいらっしゃいますか?

先ほど、「そこへ吸い込まれる空気の流れで冷やされる」と書きましたが、その空気とは焙煎機のある部屋の空気です。その空気の温度、つまり室温は夏は30℃を超え、冬は10℃前後になります。先ほど「冷風ドライヤーで冷ますようなもの」と言いながら、その冷風が夏と冬では20℃も温度差があるのです

当然、夏より冬の方が早く冷めます。前述の通り、窯から出した直後の豆の温度は200℃以上ありますので、冷却前半はまだ“ヤキ”が進行している状況です。ですから、この冷め切るまでの時間に差が生じるというのは出来上がる豆の風味の観点からもよろしくありません

そこでどうするか...

「夏の方が冷却に時間を要するということは、“ヤキ”が若干深く進むということなので、窯から出す温度(ロースティングポイント)を1℃程度、季節のどこかのタイミングで下げる必要があるかもしれない」という仮説を立て、それをカッピングでチェックするということを継続して行なっています。そして実際その対処(ロースティングポイントの微調整)をしています

これは「6月1日から1℃下げよう」みたいな決めごとではなくて、味覚を頼りにした仮説検証の世界です

焙煎...結構、微妙な世界なんです^^

 

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