2022年7月19日火曜日

No.74_ブレンドコーヒーの楽しみ


今回はブレンドのお話です。いろどりこーひーで販売しているコーヒー豆は大別するとシングル(オリジン)とブレンドがあります。

シングルは、『単一品種』と言った意味合いで『グァテマラ』、『タンザニア』、『コロンビア』と言った類です。こうして産地名(国名)で表記、呼ぶことが多いですが、一方で同じ国の中にも違う品種もありますし、ましてやロケーション(農園、標高、土壌、生育斜面の方位等)、生育方法、収穫方法、精製方法等も多種多様ですので、それぞれ緩やか〜な風味傾向はあるものの、世の中全てのコーヒーをこの名前だけで特徴を表現、比較することは実は難しいと思います。そう言う意味でシングルは、『いろどりこーひーのグァテマラ』の様な、『○○で手に入る△△というシングル』の様な捉え方で、お好みを探して頂けるとよろしいいかと思います。

方やブレンドですが、これは前述のシングルを配合して(混ぜ合わせることで)作ります。

因みに混ぜるのは、焙煎前ではなく、焙煎してからです。これは生豆はそれぞれ産地に応じて微妙にサイズや硬さ、水分量が違うため、焙煎プロセスも異なるからです。先ずはそれぞれ適正に焙煎することから始める訳です。その出来上がった焙煎豆を“定めた重量比率”で混ぜ合わせるのですが、この“定めた重量比率”を検討する段階が正に『ブレンド作り』と言うことになります。

ブレンド作りはカッピングで試行錯誤を重ね纏めていきます。僕にとってはこの『あーでもない、こーでもない(笑)』と考えながら進めていく過程はとても楽しい時間です。新たなブレンドを作るとき、それぞれに自分なりのテーマを決めて取り組むのですが、一方で一貫して考えていることもあります。それは『複雑さ』と『バランス』です。一見、相反すること、矛盾することのように感じるかもしれませんが...

『複雑さ』は、正にブレンドならではのお楽しみポイントです。シングルが持っている個性がブレンドされ、新たな風味を生み出します。それも口にした瞬間の印象、飲んだ味わい、余韻の印象、冷めていく過程で入れ替わり登場する印象それぞれに、シングルだけでは味わえないハッとする印象(複雑さ)を作り上げて行くことが可能です。

『バランス』も大切です。例えばマンデリンの風味を生かしたブレンドを作ろうと思ったとして、マンデリンの比率を高くすれば良いかというと決してそうではありません。僕は大体3〜4種類の豆を配合することが多いですが、その際、バランスに気を付けます。ポイントは、心地良さと、次の一杯がまた飲みたくなる余韻を引き出すバランスです。

いろどりこーひーでは、定番ブレンドのほか、季節ごとに入れ替わる“季節のブレンド”をご用意しております。

是非、ブレンドの複雑さ、バランスから来る心地良さ、余韻、そしてシングルとの違いもお楽しみください。

 

いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな生活に“彩り”をお届けします。

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