ときどき、お客さまから焙煎についてご質問を頂くことがあります
「あの(焙煎機の)操作は大変なんですよね?」、「焙煎は何分かかるんですか?」、「焙煎は豆ごとに違うものなのですか」、「豆はどのように焼かれていくんですか?」、「季節が変わると焙煎も変わるものなのですか?」、「焼き方には決まった基準があるんですか?」、「焼く人が異なると味も変わるんですか?」、「焙煎中は何をしているんですか?」、「失敗しないんですか?」...他にも色々
ご質問いただいた時は、できるだけ分かりやすくお応えさせていただいております
今回は、そんないろいろな質問の中から、「美味しい豆を作るというのは大変なんですよね?」について、触れてみようかと思います
実は「美味しい豆を作る」以前に「毎回同じ味が作られる」ということが、大切です(絶対条件です)。それが出来て初めて、より美味しい豆作りへの取り組みが始められます
美味しい豆作りは、仮説と検証の繰り返しです
仮説とは、「焙煎進行中、あることをピンポイントで試した時、味がこうなるのではないか?」といった予測をたてることです
検証は、カッピング(味チェック)です。カッピングの物差しは、自身の“味覚”です
仮説と検証の間に、実施(焙煎)が入ります
仮説→実施→検証と進む場合もありますし、検証→仮説→実施と思考、そして試行が進む場合もあります
いずれにしてもこの3つを来る日も、来る日も回し続けることで、より美味しい豆づくりへの頂を登り続けます
仮説は例えば、豆を窯から出す(煎り止め)温度を「1℃あげることで、ロースト感がさらにバランスして、甘さに包まれた質感が増すのではないか?」とか、「1℃下げることで、この豆が本来持っている酸がクリアーに現れて、明るさ、フレッシュさが増して、エレガントな風味になるのではないだろうか?」というようなことを考えます
この際の1℃の差というのは、時間にするとおよそ6秒程度窯内に長く(短く)とどめるかといったわずかなものですが、確実に味の違いとして現れます
これは、なにも煎り止め温度だけの話ではなくて、「窯内温度150℃〜160℃の間、火力を少しアップして、進行時間を6秒短縮したら、あの風味がこうなるのではないだろうか?」のように思考、試行のポイントは、無限にあります
一方でこの試行は、複数項目同時に実施すると、どの変更が、その風味変化に影響を与えたのか、絞り込めないので、微細な変更はピンポイントで与えて、検証していきます(そのためにもその他全体は、いつもの通りコントロール出来るということが大切なわけです)
というわけで、「美味しい豆を作る」というのは、日々の地道な(実に地味な?^^;;)、作業の繰り返しなんです
いろどりこーひーは珈琲豆を通して、皆様の心豊かな暮らしに“彩り”をお届けします